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「告日本國」
フランスの詩人・神学者のポール・リシャール。
彼は、当時戦争の絶えない世界情勢を嘆き、西欧文明に行き詰まりを感じておりました。
西欧文明の欠点を克服するには東洋の精神に学ぶしかないと考え、すべての事業をなげうって、アジアへの旅に出ます。
大正5年(1916)に日本を訪れた彼は、約4年間の日本に滞在し日本文化に深い感銘を受け大正6年(1917)に『告日本國』という本を書き上げます。
この本は、多くの日本人の心に響き「世界の中の日本」という国を知らしめました。
本文よりその一端を紹介します。
『近代国家の大多数が、種々の形式の下に実行して居る民主主義は、之を総括的に定義して、議会政治的・黄金政治的個人主義と言ふことが出来る。日本が同化しようと望んで居るのは、この形式の民主主義であるか。
若し然りとすれば、日本は何の益する所もない。欧羅巴(ヨーロッパ)は近き將来に於て、日本が現に模倣しつゝある政治的・社会的生活様式を根底から改造せねばならなくなる。而して多分彼等は日本が進歩の典型であと思って居る制度其者をも、時勢遅れのものとして捨て去るであらう。かくして単なる模倣者としての日本は、後に取残されて重大な危機に当面するであらう。』
現在の西欧文明の行き詰まりを既に大正時代に見通していた先見性は、はかり知れません。
日本という国がどのような国なのか、そして日本という国がとるべき道が示されているように思えます。
それは、日本だけの繁栄だけでなく世界の国々の為にも…
「告日本國」の原文は当時の文章で現代文ではありません。
四苦八苦して現代文に訳してみました。一部誤訳があるかもしれませんが笑って見過ごして頂けると幸いです。
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「告日本國」原文(約1M) |
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「告日本國」現代訳版(約1M) |
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